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最遊記 feat.VOCALOIDS 「ぶっとび! DTM」 第一話
 ふと思いついたネタを書いてみようかな、と打ってみたら進む進む。ブランク長かったのでマトモでシリアスな文章が書けずに苦しんでいたのが嘘のようです。
 せっかくだから、第一話だけでもこっそりあげようと思った次第なのです。

 ものすごいキワ物なので、折りたたんでおきました。
「どうせボクにはシリアスは無理だったんですお約束とギャグしか書けないんですとくだを巻きながら、つい自重できなかった。一応ラノベ風を目指してみた。そんな第一話」

 卒業式は退屈だった。可愛い後輩が告白でもしてきたら実においしかったのだろうが、あいにくとウチは男子校だ。ついでに中高エスカレータ式なので、中学の卒業式って何の意味あんの? 状態だし。
「悟空、この後どっか遊びに行くか?」
 親友のナタクが誘ってはくれたが…
「金欠なんだよ…」
「ガッコに内緒でバイトしちまえばいいのに」
「でも、そうするとうちは俺以外に家事をする奴がいなくなるから、無理かも」
「大変だな、お前んちも」
 大したことじゃないよ、と笑ってみせて、俺は家路についた。
 俺の名は孫悟空。四月からは高校生になる。家庭環境がちょっとだけ複雑なこと以外は、ごく普通の存在だと思う。
 実の父親は、どんな人だったのか知らない。生きているのか死んでしまっているのかも、母さんが交通事故であっさり逝ってしまった今では知るよしもない。
 物心ついた頃には既に母子家庭だった。だから、ある日突然母さんが「再婚したい相手」を俺に紹介したときも、ごく普通に「良かったね母さん」としか思わなかったんだ。
 その人は母さんよりずっと若い人で、俺みたいなでかいコブがついていていいんだろうか、とその時は思わず心配になってしまった。でも当人達が幸せそうだったから、素直に祝福する気になれたんだ。…だけど。
 正式に籍を入れる直前に、母さんの乗った自転車は無免許運転の車に撥ねられた。
 身寄りの無い俺は児童養護施設に行くはずだったのだが、そこで彼、金蝉は俺の保護者を買って出たんだ。
 本来ならそんな義務はないはずなのに、律儀な金蝉は俺が成人するまでの父親役を…母さんとの約束を果たそうとしたんだ。
 そうして、金蝉と、その弟である三蔵との野郎三人の生活が始まってもう五年になる。
 金蝉も三蔵も家事の才能が皆無だったので、見るに見かねて俺が担当することになった。正直言って楽じゃないけど、自分の居場所と役割があるというのはいい。
 俺達は家族としてうまくやっているし、問題の無い家庭だと思う。
 家に着くと、金蝉も三蔵も帰ってきていなかった。三蔵はどうだかきいてないけれど、確か金蝉は帰りが遅くなるはずだ。夕飯の支度はもう少し遅くなってもいいだろう。
 たまにはじっくりプレイしたいと思って、パソコンを立ち上げて、最近はまっているネトゲに接続しようとした…したのに、繋がらない。
 画面が真っ白な状態で二、三分はたったと思う。ディスプレイから、すいっと白い手が出てきた。
「うぎゃあぁぁぁぁぁぁっ?!」
 ずいぶん前に観てトラウマになったホラー映画が頭の中をよぎった。
 白い手は机にしっかりと爪を立てている。画面から「出る」ためだというのは明白だ。
 部屋の隅に逃げながらも、俺はその手から目が離せなかった。
 恐怖は確かにあったのに、その手が、指が綺麗だったから。白くて細い手首、長い指と鮮やかな緑のマニキュア。こんなホラーな状況じゃなければ触ってみたかもしれない。
 ずるずると、手の次に長い髪が画面から出てきた。ますます、あの映画の怪物を髣髴とさせる。
「よいしょ」
 可愛い声とともに、“それ”は一気に画面の外に飛び出した。“それ”は、俺と同じくらいの年頃の、すごく可愛い女の子だった。
 呆然としてへたりこんでいる俺に、その子は笑顔で歩み寄る。
「はじめまして! あなたがあたしのマスターね! あたしの名前は初音ミク。設定年齢16歳。好きな野菜は長ネギなの」
 これからよろしくね、とミクと名乗った女の子は俺の手を取って握り締めた。
「あ、えーと、俺は孫悟空」
 思わず名乗り返した俺は、多分ものすごい間抜け面をしていたと思う。
 ぼんやりと俺はミクを眺めた。指に施されたマニキュアと同じ、鮮やかすぎる緑の髪と瞳以外は普通の人間に見える。
「ちょ、ちょっと待てよっ」
 我に返った俺は、全力でその手を振り払った。
「何だよお前。一体何者だよ」
 ミクはちょっと驚いた表情をして、それからうんうんと、頷いた。
「そっか。そうだよね。ここの世界の人は、電次元のコトは知らないはずだもんね。ごめんね、ちゃんと説明するね」
 だが、その「ちゃんとした説明」とやら自体がトンデモだった。
 彼女は、“電次元”なる異世界からやってきたらしい。その目的は、“修行”のため。よくわからない基準により選ばれた“マスター”を幸せにするというのがその修行内容なんだそうだ。
 って、それ何て魔女っ子ものアニメだよ。
 そんな俺の心の中のツッコミをガン無視する勢いで、ミクはまくしたてる。
「詳細を説明できなくてホントにごめんねでも貴方のことが嫌いなわけじゃないのむしろ好きなタイプだと思うわ同じ年頃みたいだしきっとうまくやっていけると思うの突然やってきてびっくりしただろうけどできれば受け入れてほしいわ」
 あああ煩い。ビジュアル的には最高なのに、すげー煩い。
「わかった。わかったから、ちょっと静かにしてくれない? ええと、それじゃあ今後は俺の部屋に住むってことだよな?」
 ミクは、最高に可愛い笑顔を見せた。
「うん、そういうことなの」
 ちょ、待った。それ困る。なまじ可愛いだけに困る。どうしろというんだ。
「お前、それで平気なのかよ」
「うん」
 こっちがどうリアクションを返していいのかわからなくなる位あっさりと、ミクは頷いた。
「二人とも、あんまり大柄じゃないからそんなに窮屈じゃないと思うんだ」
 ちょちょちょそれって…
 ほら、とミクは俺の肩を抱き、ベッドにダイブした。
「ね」
 ね、って言われましても…女の子と二人でベッドに転がっているこの状況ってどうよ。
「おい悟空、今日の夕飯だけどな…」
 そんなときに限って何で部屋に来るんだよ、三蔵。
「邪魔したな」
 三蔵はそのままドアを閉めた。あああ、三蔵がどう思ったかは明白だ。ミクの腕は、いまだ俺の体に回されているし。
「どーすんだよ…三蔵に何て言い訳すればいいんだ」
「何が?」
「何がって、今の三蔵…あ、あれ俺の義理の叔父さん、みたいな人なんだけどな、絶対お前のこと変な風に誤解したぞ」
「何で? あたしのことは見えないはずだよ」
 は?
「今は不可視モードに入っているから、悟空以外の人には見えないんだよ」
「待てよ、あの三蔵の言い方だと、お前の姿見えてるって」
 ミクはちょこんと首をかしげた。
「電次元の存在は、普段はこっちの世界の人には見えないの。意図的に見えるようにしない限りは、マスター以外の人に見えることはないよ」
 でも三蔵にはミクの姿が見えていた。いてもたってもいられなくなり、俺は自室を飛び出して三蔵の部屋に向かった。
「三蔵! ちょっとききたいことがあるんだ」
 おざなりにノックをしてドアを開けると、来客中だった。三蔵の友達かな? 今まで見たことない人だけど。
 床に正座して座り、アイスを食べている。室内だというのに、何故かコートとマフラーをつけたままだ。頭はすごい派手。真っ青に染めている。
 金蝉や三蔵も綺麗な顔をしているが、この人もすごく綺麗な顔立ちをしていた。
「お兄ちゃん!」
 俺の背後でミクが声をあげた。え、お、おにいちゃん、だって…?
「やぁミク」
 にっこり綺麗に笑った“お兄ちゃん”に、ミクが体当たりするかのような勢いで抱きついた。
「すっごぉい! こんなに近くにお兄ちゃんが来てたなんて!」
 すっぱーん。
 乾いた音がした。三蔵がどこからともなく取り出したハリセンで“お兄ちゃん”の頭をはたいたのだ。
「おいこら。コレも、お前の同類か」
「あ、はい。紹介しますマスター。僕の義理の妹で、初音ミクといいます。ミク、こちらのかたが僕のマスターの三蔵さんです」
「ミクです、悟空マスターにこれからお世話になります」
 三蔵に向かって、ミクはぺこりを頭を下げた。
「僕はカイトといいます。あなたがミクのマスターですか。ミクをよろしくお願いします。」
 正座して三つ指ついて、カイトは深深とお辞儀をした。
 どうしよう、未来(さき)が見えない。




 この後さらに緑のお兄さんと赤いお姐さんの最凶最強コンビとか、黄色い双子に振り回される赤いお兄さんとかも加わっちゃうんですが。
 どうしよう、(己の)未来が見えない。
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【2008/03/06 00:40】 | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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酒とカレー粉の日々


酒と辛いものを愛するヲタクな劣等遊民・紅沙まみみ(あかしゃ・?)のダラダラな日々。酒とカレー以外では、峰倉かずや作品・チャンピオン系作品・魔法先生ネギま!とVocaloidの話題が多し。

プロフィール

紅沙まみみ

Author:紅沙まみみ
 紅沙は「あかしゃ」と読ませます。
 酒と辛いものが好きな劣等遊民。初めてBL萌えしたのは幼稚園の時、「宇○鉄○キョー○イ○」を観て、という筋金入りのダメ腐女子。
 心の広い配偶者と息子2人(愛称は仔豚ちゃん)に恵まれるも、ダメ人間っぷりに変わりはなく。
 好きなビールはヱビス。煙草はアークロイヤル。一応清水エスパルスのファン。最近ではすっかりニコ厨。
ツイッターID:m_akasya

連絡等は mamimiあっとlive.jp まで。

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