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最遊記 feat.VOCALOIDS 「ぶっとび! DTM」 第二話 前編
 ボクだけが楽しい「ぶっとび! DTM」ですが、とりあえず第二話も載せてみることにします。第二話は無駄に長いので半分に分けました。
「他のメンバーが出てくる前に一度は戦闘シーンがあったり謎の人物が出たりするのはのはお約束ですよね?
 それにしても悟空のツッコミの方向性が段々おかしくなってきてます。 そんな第二話前編」

 ああ、目覚し時計が鳴っている。もう起きなきゃ。ぼんやりと考えつつ、だんだんと意識がはっきりしてくる。
 そして気付いた。背中に何か柔らかいのが当たってる。
「qあwせdrftgyふじこlp!」
 声にならない悲鳴をあげつつ飛び起きると、やはりミクがいた。
 昨夜、流石にひとつのベッドで寝るのはどうかと思ったので(俺だって健康な男子学生なんだ…かんべんしてくれ!)、ミクにベッドを譲って俺は床で寝たのだった。
 なのに何で俺の毛布の中に入り込んでるんだ。わざとか? いや、少なくともミクの言動には悪意が感じられなかったから俺を困らせようという意図はないんだろう。
 多分寝返りをうった時にベッドから落ちたんだ。きっとそうだ。
 眼に眩しい縞々柄を隠すべく、おっかなびっくりスカートの裾を直してやる。起こさないようにそっと毛布をかけてやってから、こそこそ着替えて部屋の外に出た。
「ふぅぅぅぅ?」
 溜息をつくしかない。パソコンのモニターから出てきた、自分に好意を持ってくれている可愛い女の子。男の妄想(ゆめ)が具現化したかのような存在は、その、何だ、ぶっちゃけ、困る。
 エッチな漫画やゲームみたいな展開に持って行っていいんだろうかいやよくないよな、と思考は堂々巡りだ。
「どうしたんですか、悟空さん」
「わ」
 カイトがいた。いつの間に三蔵の部屋から出てきたんだ。それにしてもこの人は何で室内でもコートとマフラーを身につけているんだ。あ、そういえば。
「カイトはさ、三蔵の部屋にいるんだよな。布団とか、どうしてるの」
 三蔵の部屋には余分な布団はなかったはずだ。しかし、あの三蔵が自分と同じくらいの体格の男と一緒の布団に入るのはありえないっつーか想像したくない。
「パソコンの中で寝てますけど、それが何か?」
「え、パソコンの中って…戻れるの?」
「ええ、そもそも僕らは元いた世界から、己の存在をデータ化し、ネットを利用してこちらの世界にやって来るわけですから。マスターのパソコンの空領域に、部屋…フォルダを作ってそこで寝てます」
「その手があったんだ。あ、いや別にミクが厭なんじゃないよ。やっぱり、女の子がずっと自分の部屋にいるのって何だか恥ずかしくて」
 カイトはそうでしょうね、と苦笑した。
「僕は姉と妹に挟まれているので慣れっこですけど、そうじゃないとやっぱり照れますよね。僕も時々注意してはいたんですが、ミクはあの通り無頓着ですし…」
 後で、パソコンにミクの部屋を作ってやることにしよう。
「ところで悟空さん、あの、えーと……朝御飯、いただけないでしょうか。マスターにお願いしたら、悟空さんにもらえって言って二度寝しちゃったんです」
「しょーがないなー、三蔵は」
 ただでさえ面倒くさがりな上に低血圧で寝起きが悪いもんな。
「マスターのところに来て今日までの三日間は、マスターがお弁当とかお菓子を買ってきてくれたんですけど、悟空さんも僕のことをもう知ってるんだから悟空さんにもらえって」
「気にしないでいいよ。丁度、朝御飯作ろうとしてたところだし」
「じゃあ僕、手伝います」

 カイトの料理の手際はものすごく良くて、正直言ってすごく助かった。
「お味噌汁に、随分沢山ネギを入れるんですね」
「うん。ミクが、長ネギが好きって言ってたから」
 誰かと話をしながら一緒に料理をするというのも、楽しいし。
「おい、何独り言を言ってるんだ」
「あ、こ金蝉、おはようっ」
 そうか、金蝉にはカイトの姿が見えないんだ。
「丁度今、ごはんができたところだよ」
 金蝉、疲れてるみたいだな。このところ忙しかったみたいだし。
「年度末なんでな、今日も遅くなりそうだ。」
 そっか…大人って、大変だな。
「ところで、やけにおかずが多くねえか?」
「そ、そんなことないよっ。俺、いつもこのぐらいは食うし」
「そうか? まあ、お前も育ち盛りだからな」
 そういう事にしといてください。
「ところでな、三蔵の奴、何か隠し事をしてるようなんだが…悟空、何か心当たりはないか」
「え…どうなんだろ。わかんないな」
 しまった、表情に出てしまったかもしれない。
「…ふん…そうか…」
 朝食を終えた金蝉がそれじゃあ行ってくる、と立ち上がったので、玄関先まで見送ることにする。
「行ってらっしゃい! 無理しないでよ、金蝉」

 台所に戻ると、カイトが金蝉の使った茶碗を洗っていた。
「それじゃあさ、そろそろ三蔵たち起こしてきてくれない? 俺たちもごはんにしようよ」
 カイトが三蔵とミクを起こしてきてくれて、四人で食卓を囲むことと相成った。
「ねぇねぇ、このごはんマスターが作ったの? おいしーv」
 飯食いながらでも、やっぱりミクは騒々しい。
「カイトが手伝ってくれたんだ」
「そうなんだ。ねえマスター、お兄ちゃん、料理上手だったでしょ? お兄ちゃんは何でも得意なんだよ!」
 そんなことないよ、と小さな声でカイトがつぶやいた。照れくさいらしく、顔が真っ赤だ。

 朝食後の片付けはやっぱりカイトと俺。コートの袖まくるくらいなら、脱げばいいのに。
 三蔵は、大学の研究室に用事があるということで出かけて行った。
「マスターはハルヤスミだから、ミクと一日中一緒にいられるんだよね!」
「春休みは二週間だけだよ。学校が始まったら、留守番しててもらわないと」
 えー、とミクが頬を膨らませた。
「ミク、悟空さんにも今までの生活があって、僕らはそこへ割り込んできた存在なんだから、悟空さんを困らせちゃいけないよ」
 頭を撫でてやりながら、優しくカイトが諭してくれる。微笑ましい兄妹のスキンシップではある、が…
 ミクのあの無防備な馴れ馴れしさは、カイトのこういった態度によって育まれたのではないだろうか、などと疑いを持ってしまった。
「春休みの間は、できるだけミクにつきあってやるよ。ミクは、こっちの世界のことはどれ位知ってる?」
「単なるデータでなら、沢山。実際に見て知っているのはこの家の中だけだよ」
「その点は僕も同じですね。一応、この家から半径約五百メートルの範囲を歩いてみたりはしましたけど。
 ちょっと一人で行動するのが不安だったのですぐマスターのところに帰ってしまいました」
 三蔵はものぐさだから、わざわざこっちの世界を案内してやろうなんて自分からは考えないだろうな。カイトのこの言動からして、自分からそういうのを要求する性格ではないだろうし。
「よし! じゃあ、後で三人で街に出てみようか」
「本当! マスター嬉しい!」
 だからそこで抱きつかないでくれ。
「あの、僕も一緒でいいんですか」
「遠慮しなくていいって。カイトも一緒にいた方が、ミクだっていいだろ」
「うん! わーい楽しみだなー。早く行こうよっ」
「その前に、ちょっと醤油買ってくるから、ちょっと待ってて」
 もうすぐ切れそうだし、近所のスーパーの日替わり特売で今日は一本百円だっていうから。
「ネギも買ってきてやるよ」
 そうミクに言ってやった俺に、すいません、とカイトがおずおずときりだした。
「あのぅ、できればアイス買ってくれませんか?」
 何でこの人はこれしきの“お願い”をするのに、捨てられた仔犬みたいな目をするんだ。
「いいよ。何がいい?」
「えっと、一番好きなのはバニラなんですが…アイスなら何でも好きです」
 やっぱりまだ遠慮がちだ。

 開店直後のダッシュにもかかわらず、オバちゃんたちの争奪戦の凄まじさに気後れしてもたもたしていたら、醤油は残り一本となってしまった。
 慌ててそれに手を伸ばすと、同時に反対側からも手が伸びた。
「あ」
「あら」
 すごい美人のお姉さんだった。男物の服を無造作に着こなしているのが、スタイルの良さを引き立てている…でも、どこかで会ったような…?
「いいわ、キミに譲ったげる」
「いいの?」
「コレを後回しにしたのはあたしのミスなのに、大人気ない真似をするのはちょっとね」
 と、お姉さんは笑いながら俺に醤油を押し付けた。じゃね、その場を後にする。手にした籠の中にはカップ酒やビール、酎ハイが山盛りに入っていた。あれだけ入っていれば重いだろうに、軽々と持っている。
 おっといけない、後はネギとアイスを買ってとっとと帰らねば。ミクが待っている。
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【2008/03/27 00:55】 | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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酒とカレー粉の日々


酒と辛いものを愛するヲタクな劣等遊民・紅沙まみみ(あかしゃ・?)のダラダラな日々。酒とカレー以外では、峰倉かずや作品・チャンピオン系作品・魔法先生ネギま!とVocaloidの話題が多し。

プロフィール

紅沙まみみ

Author:紅沙まみみ
 紅沙は「あかしゃ」と読ませます。
 酒と辛いものが好きな劣等遊民。初めてBL萌えしたのは幼稚園の時、「宇○鉄○キョー○イ○」を観て、という筋金入りのダメ腐女子。
 心の広い配偶者と息子2人(愛称は仔豚ちゃん)に恵まれるも、ダメ人間っぷりに変わりはなく。
 好きなビールはヱビス。煙草はアークロイヤル。一応清水エスパルスのファン。最近ではすっかりニコ厨。
ツイッターID:m_akasya

連絡等は mamimiあっとlive.jp まで。

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