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最遊記 feat.VOCALOIDS 「ぶっとび! DTM」 第三話
 ブログ再開したとたんしょうこりもなくこれも再開しました。

最遊記 feat.VOCALOIDS 「ぶっとび! DTM」 第三話

「ドタバタラブコメを書いていたつもりだったんですが、どこで間違ってしまったんでしょうかねえ。
 最初から間違っていましたかそうですか。 そんな第三話」
 カイトの歌が俺を包み、体全体に染み込んでくる感覚がする。そして、傷めた足はすっかりよくなった。
「身体的な疲労も、回復しておきました」
「サンキュな、カイト」
「おい、てめぇそんな便利な隠し芸持ってんなら、何で黙ってた」
 三蔵はあからさまに不機嫌そうだ。
「すみません、隠すつもりはなかったんです。僕の能力に関しては、おいおい説明していこうと思ったので」
 カイトは心底申し訳なさそうだ。
「それとだ、約定だの何だのと、俺のモンになりにきたとか言った割には、隠し事が多いじゃねぇか」
 えーと、その台詞は何かと誤解を招きそうなんですが?
 カイトが改めて色々なことを三蔵に説明し始めたので、俺とミクはそっと部屋を出た。
「俺、足手まといかな…」
「そんなことないよ。マスターの存在そのものが、ミクに力を与えてくれるんだもの」
 そう言ってミクは俺の手をそっと握った。
「何があっても、ミクがマスターを守るよ」
 頼もしいけど、その言葉自体は嬉しいけど、でもやっぱり悔しい。

 色々と不平不満を口にするミクを宥めつつパソコン内にミクの部屋となるフォルダを作成して、今夜からそっちで寝てもらうことにした。でないとこっちの気が休まりません。
 しかしなかなか寝付けない。夕方のことが気になってしかたがなかったからだ。
 俺は今後、どうしたらいいだろう…そんな俺の脳裏に、ひとつのアイデアがうかんだ。
「よし」

 翌日、昼飯後。
「ちょっと用があるから学校行ってくる。ミクはカイトと留守番してて」
「えー」
「すぐ戻るから」
 そう言って、学校へと向かった。
 予想通り、休み中でも運動部は活動していた。空手部や柔道部が練習を行っている武道場のドアをそっと開ける。
「あの、すいません」
 手近なところで組み手をしていた空手部員に声をかけた。
「中等部の孫といいます。紅孩児先輩をお願いしたいのですが…」
「中等部の奴が何の用だ」
「あー、えっと…」
 俺と部員のやりとりに気づいて、紅孩児先輩がやって来た。
「お前か。何だ」
「えーと、ここじゃなんだから…」
「わかった。すぐに戻るから」
 そう言って、俺を武道場の裏に連れ出した。
「で、何の用だ」
「俺に空手を教えて下さい!」
「はぁ?」
 頭を下げた俺の上から、間抜けな声が降ってきた。
「今のままじゃあ俺、ミクの足を引っ張っちゃうんだ。足手まといにならないようにしたいから、先輩、俺に空手を教えてほしいんだ」
 先輩は呆れた顔でため息をついた。
「あのな、俺とは??俺とネルとは、いずれまた闘うことになるんだぞ。そんな相手に教えを乞うてどうするんだよ」
 あ、確かに。
「まあ、新入部員としてウチに入ってくるなら歓迎するがな。ウチは人数の少ないところだから。そうしたら鍛えてやるよ」
 そして、ふと何かを思いついたような顔になった。
「そもそも、俺のところに来る必要はないじゃないか。あの青いのに教えてもらえ。…あいつ、かなりできるぞ」
「そうなの?」
 あの青いのってカイトのことだよな。カイトってそういう風には全然見えないんだけど。

 家に戻り、さっそくカイトに俺を鍛えて欲しいと頼むと、きょとんとした顔をしつつ「いいですけど」と言った。
「でも、僕も人に教えられる程のものではないですよ」
 そしてコートを脱ぎながら縁側から庭に降りた。脱いだコートとマフラーをミクに渡す。コートの下は青い長袖Tシャツだ。思ってたのより普通だな。
「とりあえず、何でもいいから適当に攻撃してみて下さい」
 え、えーと…適当にと言われても困るんだけど、とりあえず蹴りを放ってみた。あっさりと手でブロックされてしまう。
「軽いです。これだと当たっても大したダメージにはなりません。それと、重心が高いので転ぶ危険性が高いです」
 ブロックした手で軽く払われただけでよろけた。
 こんな調子で、俺の動きにカイトが丁寧に駄目出しとアドバイスを出していく、というのをしばらくやっていた。
 息があがってきて、ふと縁側を見るとミクがつまらなそうに座っている。あ、やばい、むくれている。
「お兄ちゃんずるいー」
「悟空さんなりに、ミクの力になりたいと思ってるんだよ」
「そうなんだろうけど…マスターとお兄ちゃんが仲良くしてるの見ると、つい焼餅やいちゃうの。二人に対して」
 何だそりゃ。
「お兄ちゃんと仲良くしていることでマスターに焼餅やいちゃうし、マスターと仲良くしていることでお兄ちゃんに対しても焼餅やいちゃうの。自分がこんなに心の狭い嫌な子だったなんて」
 ミクの言葉は、いきなり彼女を抱きしめたカイトによって遮られた。
「ミク、それはね、僕よりマスターである悟空さんの方が好きになり始めているからなんだよ」
「そうなの?」
「そうさ。もうきみは、僕や他の皆に守られているだけの存在じゃない。マスターと手を取り合って進み始めたんだ。マスターが一番大切な存在になるのは当然のことさ。もちろん、今でも僕にとってはかわいい大切な妹であることに変わりはないんだけどね…それより、そろそろおやつにしようよ」
 そう言われて、「わーい」と一足先にミクはリビングの方へと行った。
「ミクのこと、重いと感じますか…?」
「あ、え…」
 カイトが囁いた。重いってどういうことだよ?
「知合ったばかりの女の子一人の全てを背負わせてしまって、申し訳なく思ってます。でも仕方がないことなんです。あの子の全てを、貴方に託すしかないんです。…もし恨めしいと思うなら、僕を恨んで下さい」
「……」
 卑怯だ。そんな言い方をされたら、拒めないじゃないか。
「あのさ、まだ何か隠してるだろ」
「え?」
「そっち側の事情。ちゃんと全部教えてくれよな。…さて、ミクが待ってるよ。一昨日買ったクッキーの大缶があるからそれをあけよう」
 縁側に上った俺の背後から、「ありがとう」と消え入るような声がした。多分カイトはいずれ本当のことを話してくれる。そんな気がする。

 おやつの後、カイトに留守番をまかせて夕飯の材料を買いにミクと出た。俺一人の方が良かったかもしれないけど、さっき構ってやれなかったからな。
「ミク、今日は何がいい?」
「マスターの作ってくれるものならなーんでも!」
 いつも行くスーパーは、入ってすぐのところに野菜売り場がある。
「すごぉーい、ネギがいっぱいだぁ」
 目をキラキラ輝かせてネギに見入っているミク。
「ちょっとここで待ってて」
 野菜売り場にミクを待たせて、俺は鮮魚売り場に向かう。いくぜタイムサービス!
 鮮魚売り場と精肉売り場でのタイムサービスの戦果は上々。さて、ミクのところに戻ろう。
「あ」
 見覚えのある人が視界に入り、俺は思わず声をあげた。それで向こうも俺に気づいたみたい。
「こんにちわ。また会ったわね」
 一昨日特売醤油を譲ってもらったお姉さんだ。
「おつかい?」
「は、はい」
 ごめんミク。大人の綺麗なお姉さんにもときめいてしまう、そんな年頃なんだ。
「貴方ぐらいの年頃の男の子にしては感心ね」
「普通だと思うけど」
 お姉さんはふわりと笑った。あれ? この笑顔…
「メイコさん」
 三蔵と同じくらい…20歳前後と思われる眼鏡の男の人が声をかけてきた。
「メイコさん、お待たせしました」
「そんなに待ってないわよ」
「彼氏?」
 俺がそう言うと、お姉さん…メイコさんというのか…は「やーね、そんなんじゃないわよ」と笑った。
「でも大切な人なのに変わりはないわね。それじゃマ…八戒、行きましょ」
 そして俺に向かって「じゃあね」と手を振った。いいなぁ、美男美女で。
 そして俺もミクの下へ戻った。ミクはまだうっとりとネギを見つめている。
「ミク、どのネギがいい?」
「いいの? じゃあこれっ! あ、それとね、何とかダッツってアイスも! 昼間マスターが出かけてた時、お兄ちゃんテレビのCM見て食べたそうにしてたの」
「ハーゲンダッツのことか。あれは美味いんだよなー。俺も食べたくなってきちゃったよ。俺はクッキー&クリームが好きだけどカイトはどれがいいかな?」
 ふたつの買い物袋をそれぞれひとつずつ持って歩いていると、ふいにミクが立ち止まった。
「ミク、どうしたの?」
 表情が硬い。緊張しているのか?
「Hi,Miku」
 ミクの視線の先の人物がにぃ、と笑った。
 こ、これはもしかして新キャラ登場ってやつか! いきなりか! どうしよう、未来(さき)が見えない。

(蛇足)
「もしかしてさっきの子がそうですか?」
「ええ」
「素直そうな子でしたが…メイコさんの見立てはどうですか?」
「そうね…いまだ未知数ってところかしら。あの子を選び選ばれた子だから、化ける可能性は大いにあるわ。それにしても、あんなに近くに私がいたのにあの子ったら」
「貴女に気付いていませんでしたね。女王の器だとメイコさんは言っていましたが、ごく普通の子に見えましたよ」
「今はまだ…あの子は自分のポテンシャルに気づいていない。どうせアイツが甘やかしているんだろうし。いずれにせよ、誰が相手だろうと私は全力をつくすのみ」
「メイコさんは漢前だなぁ」
「ちょっと、他人事みたいに言わないでよマスター」
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【2008/09/10 17:17】 | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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酒とカレー粉の日々


酒と辛いものを愛するヲタクな劣等遊民・紅沙まみみ(あかしゃ・?)のダラダラな日々。酒とカレー以外では、峰倉かずや作品・チャンピオン系作品・魔法先生ネギま!とVocaloidの話題が多し。

プロフィール

紅沙まみみ

Author:紅沙まみみ
 紅沙は「あかしゃ」と読ませます。
 酒と辛いものが好きな劣等遊民。初めてBL萌えしたのは幼稚園の時、「宇○鉄○キョー○イ○」を観て、という筋金入りのダメ腐女子。
 心の広い配偶者と息子2人(愛称は仔豚ちゃん)に恵まれるも、ダメ人間っぷりに変わりはなく。
 好きなビールはヱビス。煙草はアークロイヤル。一応清水エスパルスのファン。最近ではすっかりニコ厨。
ツイッターID:m_akasya

連絡等は mamimiあっとlive.jp まで。

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