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プレイヤードールEX / 永遠なんてしらない#5
 というわけで、ようやく最終回です。いざ終わってみると、第3話以外はR-18というていたらく…



#5

「俺は、嘘つきだからな。今までついてきた嘘について、話そうと思う」
 告解の席に座り、俺は静かに言った。
「俺な、お前のことダチだと思ったことないんだ」
 そう切り出すと、セシルは唖然としている様子だ。
「お前に対する俺の「好き」はダチに対する好意じゃない」
 ここまで言ってしまったら後戻りはできない。先刻のカイトの挑発的な物言いは、「さっさと言っちまえ」って意味合いなんだろう。カイトとああいう関係だから、俺の入る余地があるかというと甚だ疑問だが。
「初めて出会った頃から、俺はダチやファミリーに対する愛情とは違った想いをお前に持っていたんだ」
 そう、ずっと前から。
「………いつしかそれは、お前に対する淫らな欲望の形をとっていった」
 搾り出すように、小さいがはっきりした声で言い切った。認めたくない事実を口にするのは、やっぱりキツいな…
「お前を抱きたい、そう思ったんだ」
 ここからだとセシルの表情はわからない。こいつのことだから軽蔑とか、そんなことはないはずだけど。
「全て投げ捨てて、お前をとろうかと思ったことさえある。でも、教会を離れているとはいえ、神の僕(しもべ)としての心もちを失わないお前には、知られるわけにはいかないと思っていた。そんなことをしたら、お前は俺ではなくお前自身を責めるだろ?」
 そう、こいつだったら自分のせいで俺が道を誤ったと自身を責めるだろう。
 そこまで語り終えると、告解室を飛び出した。そして、祭壇に向かって叫んだ。
「俺のっ、俺のこの想いが罪だというなら…裁け!」
 そう叫ぶと、糸が切れたようにその場にへたりこんでしまった。体中の力を使い果たしてしまったような気分になったのは久しぶりだ。
「裁かれないよ」
 セシルが俺の傍らに静かに腰を降ろした。
「俺が守るから。それが主だろうとぶん殴ってやるさ」
「セシル…?」
「ずっと前に言っただろ。お前が倒れそうになったら俺が支えてやるって」
 セシルの掌が、俺の頭をわしわしと撫でた。かつて、支倉神父はセシルを宥めるときには幼い子供にするように大きな掌で彼の頭を撫でていたという。乱暴だが優しいその手つきに、支倉神父がセシルに与えていた暖かい愛情が垣間見える気がする。
「ごめん」
 ぽつりと、セシルが呟いた。
「俺の中で、お前は誇り高くて潔癖で、何者にも汚されない崇高な存在でもあったんだ。俺みたいに下らないことでうだうだ悩んだり逃げ回ったり、目先の快楽に流されたりしないものだと思い込んでた」
「そんな大層なモンじゃねぇよ」
 何だよそれ、勝手に綺麗な存在に理想化してるんじゃねぇ。…でも、それは俺も同じか。暖かくて優しく強い、大切で汚れない存在だと思っていた。だからカイトとあっさり爛れた関係になってしまったことにショックを受けたんだ。
 そして…かつて桂の父親との間にあったことは、俺とカイトの推測でしかないが外れてはいないんだろう。
「あのさ、直球ストレートに言っちまうが、やらせてくれ」
 俺のとなりでセシルが吹いた。
「一回だけ思い出もらったら、それでいいよ」
 そうしたら、もう背中を向けられたままでもいいや。俺の記憶用HDDに残っているのだけで、この後の永い時間をやりすごせるし。
「お前…思い切りよすぎ…」
 呆れたような声でセシルが呟いた。
「なに、じゃあ一回だけ思い出作れたら、あとはどうでもいいのかよ。関係の形はどうであれ、ずっと何かあったらお前の力になるし、俺に何かあったら力になってもらおうって思ってたんだぜ、俺は」
 あー…こいつの中で俺との関わりは、単純な惚れたはれたを超越しちまってたんだな…
「そんなこと言ってると、ずっと離さないぞ。…そう、ずっと。そしてカイトには渡さない」
 お前の気持ちはガン無視してしまいそうだ。
「うん、それでもいいよ。今の俺にとっては守りたい大切な存在の筆頭なんだからさ、お前は。さっき言われたときは意味がわからなかったけど、カイトももう俺に甘えるつもりはないみたいだし」
「甘えって…」
「あいつは、俺に甘えてたんだよ。そんなカイトが危なっかしくて放っておけなくて、ダラダラつきあってきちゃったんだけどさ」
 ってことは、普通の恋愛感情と違うのか。
「あいつには、眞也と海文、両方の面影があるからってのもあったんだけどさ」
 カイトの方はともかく、セシルはちゃんとした恋愛感情だと思ってたら…そんな、傷を舐めあうような関係だったのか。
「そんな話をきくと、ますますもってカイトには渡せねー…」
 ふと、床に落ちている誰かのハンカチが目に付いた。レースの縁取りがしてあるそれを手にとってセシルの頭の上に乗せる。
 一瞬きょとんとしたセシルだったが、俺の意図を読み取って吹き出した。
「お前も大概ロマンチストだなー」
「うっせ」
 笑いながらセシルが目を閉じた。おそるおそる、顔を近づける。アンドロイドでよかった。でなかったら動悸が激しくなりすぎてどうにかなっていただろうから。こいつと聖職者同士の儀礼的な接吻はしたことはあるが、それとは意味合いが違いすぎる。

 こいつに何かあったときは俺が守る。俺が倒れそうなときには守ってもらう。たとえ、電子の海に漂う一片のデータになろうとも。
 俺はこの時初めて、刹那と永遠は紙一重なのだと感じた。

 情動に流されそうなのを押さえ込んでセシルの手を取り、私室へ急いだ。だって、さすがに礼拝堂でことにおよぶのは…気が引けるというか…やっぱりあそこでそんなことしちゃいけないだろ。

 念のためドアに鍵をかけて、噛み付くような勢いでセシルの唇を貪った。舌で口内を弄る、というのは知識では持っていたけれど実践するのは初めてだ。「んっ」と声にならない声をあげながら、セシルが俺の肩を掴んだ手に力を込めた。
 俺にとってはわからないんだけど(だってデータにないし)、これってちゃんと気持ちいいことなんだな。
 セシルの舌先で、歯と歯茎の間をすーっとなぞられて、くすぐったいんだけど。
「…くすぐったい…」
「ま、はじめてだとそーだよな」
 あー何だかちょっと悔しい。
 しっかし、何でカソックの前ボタンは33個もあるんだ。いや、理由はわかってるんだけどさ。こういう時に面倒じゃないか…って、本来はこんなことしないから脱ぎやすくなくて当然だ。セシルにしたって服装の趣味はチャラチャラしてるから(ゴスパンクのどこがいいんだかわからん、という点では俺とカイトの意見は珍しく一致している)、脱ぐのに時間かかってまだるっこしいというかなんというか。いや、大した手間ではないかもしれないけれど、一秒だって惜しい。
「んと、やっぱり俺がされる方なわけね…」
「うん」
 心もち猫耳がしょんぼりしているのは、見ないふりをしておこう。
 しなやかな裸身は猫科の獣を髣髴とさせ、気に喰わないモノではあるが猫耳と尻尾はすごく似合っている。
 知識を溜め込むために造られた俺だ。本来は必要ないデータも各種持っている。そう、こいつに欲情してしまったのだと自覚した際にどうしたらいいのか検索した結果なんぞもこれに含まれていた。
 とはいえ、実践するのはどうにも…
 その身体に唇でそっと触れると、「んっ」とか「ぁあっ」とか声をあげて…感じているんだな。嬉しいのと同時に、羨ましくなった。
 互いに触れ合って、セシルの方は気持ち良さそうなのに、俺の方はといえば折角セシルが触ってくれているのに「解析不能の未知の触感データが入力されています」というアラートのみだ。
 目が合ったとたん少し冷静になって照れが出てきたので急に恥ずかしくなってしまった。
「どした?」
「なんかさー…急に恥ずかしくなったというか…」
 のしかかったままの状態でもじもじしていると、セシルが俺の膝を掴んだ。体勢が逆転する。
「わっ」
「何を今更」
 そう言って、俺の性器を舐め始めた。
「ちょ」
 その刺激に、緩やかに勃ちあがってくる。身体制御プログラムは特注というわけではないから、ちゃんと反応できたんだな、俺でも。
 セシルは舐めながら、片手を尻のほうに回している。あ、そうか。入れる前には解さなきゃならないそうだからな。なんだ簡単に指ってはいるものなんだな…ってそういえばこいつ、さっきまでカイトとやってたんじゃないか…そりゃ簡単に解れるよな。…うーん…凹むべきか、今こいつとこうしてるのは俺だ! とスルーすべきか。
「何じーっと見てんだよっ」
 流石に凝視されるのは恥ずかしかったらしい。怒鳴り声に照れが感じられる。
「お、お前の性格からして知識はちゃんと持ってるんだろ? だけど、そいつを実践するとなると躊躇があるだろうが」
「…そのとおりだよ…」
「俺だってなー、自分からこうするのは無茶苦茶恥ずかしいんだからなっ」
 なんだ、慣れてると思ったらこんな…かわいいじゃん。
「そろそろ大丈夫そうだからさ…」
 そっと俺の上に腰を下ろしてきた。
「くっ…」
 挿れる瞬間はちょっと苦しいらしく、猫耳がぷるぷる震えている。
 入口のほうは狭くてきつかったのに、奥まで入ると空洞感があるというか割と余裕があった。
「んんっ」
 セシルが腰を少し持ち上げると内壁と擦れて今まで体験したことのない触感データに驚いた。思わずセシルにしがみついてしまう。
 ぎゅっ、とセシルも抱き締め返してきた。それで、改めて結ばれたんだという実感がわいてきた。
 擦れて入口のあたりに性器の先端が引っかかるたびに、半端ない量の触感データが入力される。
「ぁあっ、ぅぁっ、ぁんっ」
 今まできいたことのない声をあげて、セシルは俺を抱き締めながら腰を動かしていた。
 駄目だ、感覚系の情報処理が制御できない。
「ぅあぁっ!」
 小さな悲鳴をあげてセシルの身体が痙攣した。俺も締め付けられて…何か出たっていうか、これが「いく」ってことなのか…
「ミカエル…」
 セシルがそっと俺の額に口付けた。その表情を見たら、俺の方はまだ気持ちいいとかそういうのわからないけどいいや、という気分になった。満たすことができたんだな、と思えたから。

 その後の俺たちは、「じゃれあうどうぶつ」っていう表現が適当だろうか。気がついたらバッテリー容量が心許なかった。
 二人並んで壁にもたれて座り、充電のための半休止モードにはいる。互いの手の指はしっかり絡んだ状態だ。
 充電しながら、色んな話をした。
 形ある存在である以上、この暖かい声に包まれていられるのは永遠ではないだろう。だけど、できるだけそれが永く続けばいい。




クオアカ2人のイメージだと、この曲になりますが
おなじ星

青赤だとこの2曲になるのは何故なんだ。

VenusSay…
もちろん、青が鯨で赤がVenuSayな。
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【2009/08/16 18:17】 | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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酒とカレー粉の日々


酒と辛いものを愛するヲタクな劣等遊民・紅沙まみみ(あかしゃ・?)のダラダラな日々。酒とカレー以外では、峰倉かずや作品・チャンピオン系作品・魔法先生ネギま!とVocaloidの話題が多し。

プロフィール

紅沙まみみ

Author:紅沙まみみ
 紅沙は「あかしゃ」と読ませます。
 酒と辛いものが好きな劣等遊民。初めてBL萌えしたのは幼稚園の時、「宇○鉄○キョー○イ○」を観て、という筋金入りのダメ腐女子。
 心の広い配偶者と息子2人(愛称は仔豚ちゃん)に恵まれるも、ダメ人間っぷりに変わりはなく。
 好きなビールはヱビス。煙草はアークロイヤル。一応清水エスパルスのファン。最近ではすっかりニコ厨。
ツイッターID:m_akasya

連絡等は mamimiあっとlive.jp まで。

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